
皆様、こんにちは。 ジャズサックスプレイヤー アート森でございます。
チャールス・ロイド(Charles Lloyd)といえば、この曲!
え~っと、何だっけ?
森英恵
違った。
Forest flower
すみません。のっけから、昭和世代しか通じないネタで行っちまいました。
ですが、この『Forest Flower(フォレスト・フラワー)』という曲、そして1966年のモントレー・ジャズ・フェスティバル(Monterey Jazz Festival)での実況録音盤『Forest Flower: Charles Lloyd at Monterey』が巻き起こした熱狂は、ジャズの歴史においても実に特別なものでした。
1966年9月、カリフォルニア州モントレーの野外ステージ。 若き日のキース・ジャレット(Keith Jarrett)、ジャック・ディジョネット(Jack DeJohnette)、セシル・マクビー(Cecil McBee)を率いたチャールス・ロイド・カルテットが解き放ったサウンドは、ジャズファンのみならず、当時サンフランシスコを中心に広がっていたヒッピーカルチャーやロック世代の若者たちの心までをも一気に射抜いたのです。
ジャズのアルバムとしては異例中の異例である100万枚(ミリオンセラー)以上の大ヒットを記録し、彼らはサンフランシスコのロックの聖地「フィルモア」のステージにも立つことになります。
彼のフルートやテナーサックスが奏でるトーンは、どこか東洋的でスピリチュアルな気品に満ち、開放的な野外の空気の中でどこまでも澄み渡っていきます。激しく外へ向かって爆発するフリージャズ全盛の時代にあって、内に向かって深く潜行しながら観客全体を幸福な恍惚感へと包み込んでいく彼の音楽は、まさに「あの時代のモントレー」だからこそ生まれた奇跡の熱狂でした。
そして、チャールス・ロイドを語る上で欠かせないもう一つの大きな功績。それが「偉大なピアニストの発掘」です。
若き日のキース・ジャレットを見出し、世界へ送り出したことはあまりにも有名ですが、1970年代に一度音楽シーンから引退し、静かに隠遁生活を送っていた彼を再び表舞台へと引き戻したのも、また一人の若き天才ピアニストでした。
それが、フランスから現れた天才、ミシェル・ペトルチアーニ(Michel Petrucciani)です。
ペトルチアーニの類まれな才能と圧倒的な情熱に深く心を動かされたロイドは、彼とともに再びステージへ立ち、見事な復活を遂げました。溢れ出る生命力と深いリリシズムを備えたピアニストを見抜き、自らの音楽と融合させて輝かせる彼の眼力と包容力には、同じプレイヤーとして感服するばかりです。
今回の1曲は、1985年の伝説的なコンサート「One Night with Blue Note」から、チャールス・ロイドとミシェル・ペトルチアーニによる名曲『Tone Poem』。プレイヤーたちの溢れるエネルギーがもたらすパワーを堪能したい1曲です。
今日のところはこんな感じで。
【本日の音源紹介】 https://youtu.be/8q30zOMaRlk?si=ah-sAPxgFAXai-QR
バックナンバーはnoteマガジンをご覧ください。 https://note.com/fast_poppy8050/m/mf023e70af1b7
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