ペロブスカイト太陽電池、2030年に向けて何が起きてる? 第53回「中国メーカー先行の現実と、日本企業が生き残るための真の『差別化』」

皆様、こんにちは。新規事業おじさん® ペロブスカイト太陽電池アドバイザー アート森でございます。

今回は、ペロブスカイト太陽電池の量産化を巡る、以下のニュースを取り上げます。

ペロブスカイト太陽電池、量産化の動き加速…先行する中国と「差別化」課題

(読売新聞オンライン)

https://www.yomiuri.co.jp/economy/20261007-GYT1T00361

この見出し。どう捉えられますか?

ああ、やっぱり、中国が量産化で先行してしまってるんだ?

結局、技術では先行したのに、量産化でひっくり返される…を繰り返されるのか?

そんなことに政府は多額の補助金を突っ込んで…また失敗するのか?

こういう捉え方をする方は多くおられると思います。

一方、こういう捉え方をする方もいらっしゃるのではないでしょうか。

中国が量産化で先行するのは、ある意味、避けられない現実。

それでも、日本メーカー各社がリスクを取って、自らの勝ち筋を追っているのはどういうことだろうか?

過去に、液晶パネル、DRAMがたどった道と同じ?

いや、それらからの学びを踏まえたものはあるのではないか?

同様に、政府、経済産業省もそれらからの学びを踏まえて、戦略領域の一つとして支援しているのではないか?

私自身は後者の見方に立つ者です。

その上で、日本のモジュールメーカーだけではなく、市場(=エコシステム)に参画する、各々の企業と人々はどのように動けばよいのだろうか?を常に思案し、微力ながら、御支援に当っている者です。

大学発スタートアップが製造プロセスに投資することの意味

記事で触れられているエネコートテクノロジーズ(京都大学発スタートアップ)の動きを例に考えてみましょう。私が注目したのは、単に「大学で生まれた優れた材料技術を持っている」だけでなく、自らが資本を投下して製造設備を持ち、品質と長期間にわたる製品保証の責任を背負う「製造メーカーになる」こと。

これによって、製造~品質保証までを一貫した、コア技術を自社で育て続けるスタンスを示したと捉えています。

ここからは私の想像にすぎませんが…

将来にわたって、技術(製品開発のみならず、製造技術、品質技術を網羅)でリードを取り続けるには、自社でマザーファクトリーとしての製造プロセスを保有し、イノベートし続けることが重要だと考えます。

スタートアップが製造工場の投資規模で、中国をはじめとする海外企業との競争に太刀打ちし続けることは大変厳しいはずです。(このことは液晶パネルの歴史から仮説を立てました。)

もう一つの論点 : 「用途と耐久性の差別化」の本質は「すり合わせ」

記事では中国勢に対する「用途や耐久性での差別化」が課題として挙げられていますが、これは「性能の良いパネルを作れば勝てる」という単純な話ではありません。

シリコンパネルとの違いは何か?をずっと考え続けてきた結果、私自身が気づいたこと。

ペロブスカイト太陽電池は「シリコンパネルを置けない(貼れない)場所に設置できる」と言うが、本当に設置場所が広がったら(広げるには)何が起こるのか?

シリコンの時と比較にならない規模と範囲で、技術、施工、管理、メンテナンス…あらゆる領域で、かかわる関係者が広がる。

このことに気づいた時、「結局、規模の経済で、シリコンのように負けてしまうのではないか?」と悩み続けていたものが、「いや、やりようによっては、行けるかもしれない」に変わったのです。

例えば、建材メーカーと共に「既存の窓枠にどうやって安全に組み込むか」を検証したり、電気工事会社と共に「重機を使わずにどうやって屋根に貼り付け、配線するか」を確立したりする作業です。あるいは、受配電設備(キュービクル)のメーカーと連携して、発電した電気を効率よく蓄電池に貯める仕組みを現場レベルで構築することかもしれません。

皆さんはどのように考えられますか?

私自身は、モジュールメーカーではない企業と人々を御支援することを中心軸として活動している者です。

私(私たち)はモジュールメーカーではない企業と人々なんですけど…どうしたらよいか?とお悩みの方はいらっしゃいませんか。

そんなあなたの声をお待ちしております。

今日のところはこんな感じで。

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  • Context: 量産化先行, 用途と耐久性の差別化, 現場とのすり合わせ, 液晶・DRAMからの学び, 企業への問いかけ, 戦略領域としての支援
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